
ボクが都会生活を離れ、終の棲家を求めて信州に戻ってきたのは、今から11年前のこと。その2年ばかり前には、当時暮らしていた大都会の東京から、どうやって出て行こうかとばかり考えていた。
オーラというのは、いったいなんだろうか? ふとそんなことを考えることがある。過日、“世界のスーパースター”タイガー・ウッズと、日本の女子ゴルフ、いやゴルフブームを牽引する宮里藍の夢の競演があった。
親しいゴルフ誌記者によれば、
「とにかくオーラがすごかった」
その現場を見たわけではないが、しかし思わず“なるほど”と思ってしまう。思わず“なるほど”と思わせるからこそ、それがスーパースターの証であり、スーパースターが醸し出す特有のオーラなのかとも思ってしまう。
ゴルフ仲間のひとりに、ある山寺の和尚さんがいる。寺の坊主がゴルフなどというと、なんだか生臭坊主だとか、俗っぽいと思われるが、当人は一向に気にする様子がなく、
「ゴルフが似合わない職業といえば人権派弁護士に、正義感の強い刑事とか教員とか、あるいは寺の坊主といったところですかね」
と、屈託がない。確かに寺の坊主とゴルフの組み合わせは、あまりマッチするものとは思えないが、
「私の場合、ゴルフを始めたのは大学生のとき。その後、寺の娘さんであった今の女房と結婚して出家したので、あとから坊主になったわけでして。その意味では坊主がゴルフをやっているんではありません。ゴルファーが坊主になったんです。ですから、あまり気にしないでください」
と笑顔で、剃髪した坊主頭を何度も何度も下げるのだった。