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スローゴルフへの誘い
第125回「大寒波と大雪」

2006-01-16


 年が明けてからというもの、東京在住の編集者から、
「信州は大変なことになっていますね」
 といった挨拶が、原稿催促の用件の前に、必ずといってつくようになった。日本列島を襲っている大寒波の影響で、連日、信州の雪害のことがテレビで報道されているためだ。

 もちろん例年に比べて雪が多いことは事実だが、ただ誤解されることを恐れずにいえば、雪害被害にあっているのはテレビカメラが映し出す限定された地域であり、おそらくほとんどの信州の地方、信州人たちは、普段と変わらぬ生活を送っている。いやボクのように「雪が多くて大変だねえ」とヨソの地域の人が優しく声をかけてくれるので、その優しさに甘えて普段より、精神的にはゆったりした生活を送らせてもらっているといっていいかもしれない。\n 実際、大雪が原稿の書けない、あるいは原稿が遅れるという理由にはならないのだが、しかし「今年は雪が多くて……」という言い訳にもならない言い訳が、電話の向こうの厳しい催促を和らげる効果だけはあるようだ。
 そんなわけで晴耕雨読という言葉があるけれど、こたつに潜りながらいま、ゴルフに関する名著を片っ端から読もうと思い立った。いま、手にしているのは中部銀次郎関連本。大雪でゴルフができない、また球春も遠いと思わせる時期だけに、ゴルフに恋焦がれているせいか、その言葉ひとつひとつが身に染みる。夜などこたつで熱燗、ゴルフを思いページをめくっていくと、酒ばかりか言葉までが五臓六腑に染み入るかのようである。
 雪害被害にあっている方には不謹慎だが、ただ雪がゴルフへの思いを募らせてくれるのも確かである。これもまた田舎ゴルフの醍醐味なのかもしれない。

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