スローゴルフへの誘い
第126回「錬金術と拝金主義」
2006-01-23

つくづく反省のない国民だと思う。株式市場は、いま活況だそうで、ミニバブルの様相を呈しているそうだ。それでもって新聞紙上を賑わしているライブドアの問題だけれども、過熱したマネーゲームが最終章に突入したということであろう。
バブル経済とは誰が命名したかは知らない。ただ、実態の見えない巨額な数字は実にもろいものであるし、大げさな言い方をすれば人生をかける価値が本当にあるのかどうか。それがバブル経済の教えてくれた教訓ではなかったのか。
小難しい言葉を連ねたが、要するに「お金だけじゃないよ、人生は」というのが、ボクの選んだ田舎暮らしであったし、このコラムのテーマであるスローゴルフだと思うのだ。少なくとも、ボクの人生を彩っているのは株価とか経済ではなくて、ゆとりある時間であったり、一緒にゴルフのできる好きな仲間である。
そもそも錬金術とは、そこら辺の石ころ(鉱物)を、希少価値のある金属に変えることだ。つまりはそれが儲けであるが、より大きな儲けを生み出そうと思うえば、変化前はより価値の少ないものがいいし、変化後はより価値が大きいほうがいい。そうした観点からいえば、バブル期のゴルフ会員権は、まさしく紙切れが数千万円、数億円の価値に大きく化けたのだから、これほど効率のいい錬金術もなかったろう。
しかし、ゴルフもしないのにやたらと会員権を購入、バッグにネームプレートをジャラジャラとつけている風景は、やがて会員権市場の大暴落、預託金の返還圧力の高まり、そして民事再生に代表\されるゴルフ場の倒産時代へとつながったことは、これはもう歴史の証明である。
お金では換算できない、ゴルフの楽しみ方があると思う。いや、そもそもゴルフの楽しみとは、俗っぽい経済の世界から離れた、超越した人生の楽しみではないのか?
ミニバブルと称される好景気の中で、再びゴルフが錬金術、拝金主義の餌食にならないよう、警鐘だけは鳴らしておこう!

