ルールの王様
折れかけて垂れた枝の下に球。P君は救済を求めたが、Q君が委員に説明する際、プレー線の改善をしてしまった……
2006-07-11
問題
P君の球は折れかかって垂れ下がった木の枝の下に止まっていました。P君は罰なしの救済が受けられるものと信じて裁定を求めました。同伴競技者Q君は、駆けつけてきた委員にP君の正当性を説明しながら、思わずその枝を持ち上げてしまい、P君のプレー線の改善をもたらしてしまったのです。
球に影響を及ぼす行動(規則1-2)をしたことで、Q君やP君は罰を受けますか。
解答:A
P君、Q君ともに罰は受けない。
解答:B
P君が2罰打を受ける。
解答:C
Q君が2罰打を受ける。


規則1-2では「規則に基づく場合のほかは、プレーヤーもキャディも球の位置や動きに影響するような行動は一切してはならない」と定められており、事例の場合、Q君は2罰打を受けそうに思えます。
しかし、これに関して適応できる規則はありませんし、また裁定も下されていません。
そこで、2006年の裁定で初めて判断が示されました。
これによると、Q君がその枝を持ち上げた行為は、P君のプレーの線を改善しようという意図で行われたのではなく、委員にP君の主張の正当性を述べながら、ついその枝を持ち上げたものであるので、Q君は規則1-2に違反しないとしており、もちろんP君にもなんら責任のあるところではありません。さらに、動かされた枝は元のように戻されることが望ましいが、P君は必ずしもそうしなくてもよいのです(2006年改訂裁定1-2/1.5)。
※このページの内容は、週刊パーゴルフ連載「ルールマスター塾」のバックナンバーから転載しています。
