第9回「初ラウンド」
2004-04-12

イラスト/ツトム・イサジ
3月に入り、春の匂いが漂い始めている。
今月初旬、一週間ほど時間を作り実家に帰っていたのだが、思いがけず春の大雪に見舞われた。ストーブの上のやかんから沸き立つ湯気と、窓の外で、ボタン雪が舞い落ち積もっていく様子をジーっと眺めながら、SADEの「By Your Side」をなんとなく聴いていたら、ゴルフを初めてラウンドした時の記憶が、蘇ってきた。

イラスト/ツトム・イサジ
3月に入り、春の匂いが漂い始めている。
今月初旬、一週間ほど時間を作り実家に帰っていたのだが、思いがけず春の大雪に見舞われた。ストーブの上のやかんから沸き立つ湯気と、窓の外で、ボタン雪が舞い落ち積もっていく様子をジーっと眺めながら、SADEの「By Your Side」をなんとなく聴いていたら、ゴルフを初めてラウンドした時の記憶が、蘇ってきた。

イラスト/ツトム・イサジ
毎年、年明け早々、指宿でマラソン大会が開催されている。(おそらく今でもそうだと思う)東京での面接から帰ってきた私は、何を思ったのか、マラソ\ンに挑戦することを決めた。その詳しい経緯は、今もってわからないが、「とにかく走ってみたくなった」のだろうと思う。

イラスト/ツトム・イサジ
大学に入ってから、マリンスポーツを覚えた。
海洋実習キャンプに行き、「一人乗りヨットで、沖のブイを一周して帰って来い」というレースに参加させられ、たった二人だけしか完走出来なかった中の一人に入り、すっかりハマッテしまった。

イラスト/ツトム・イサジ
もうしばらく大学時代の話しを続けよう。
お世辞にも、便利だとはいえない所に、大学はあった。
まぁ、正直に言えば、辺ぴな所だ。駅に行くにも、空港に行くにも、時間がかかった。何せ、半島を隔てている(陸続きではあるのだけれど)ので、他大学との交流も少ない、情報も少ない、という有り様だった。
今、思い出しても「よくアンナトコロにいたものだ」と、笑ってしまう。にもかかわらず、少なくとも私にとってのアンナトコロは、とても居心地がよく快適な場所だった。

イラスト/ツトム・イサジ
秋と冬が混ざり始めている。
秋の夜空には、あの火星がまだ小さく、はっきりと光り輝いている。先日、近くの天文台に行き、大型望遠鏡でしっかりと確認してきた。ついでにアンドロメダ銀河も観ることができた。天文台の研究員のお兄さんが、「あの銀河からも同じようにこちらをのぞいているかもしれないですよ」などと言われるものだから、なんだかよけいに感激してしまった。
この季節にゴルフをするのも、また格別に気持ちがよいものである。が、しかし、ゴルフを初めて以来、私は、この時期のゴルフを心底楽しんだ、という記憶がほとんど無い。なぜか?・・・予選会が行われるシーズンだからである。