手嶋多一が10年越しで地元初V!<アンダーアーマーKBCオーガスタ>
2006-08-28

日本男子ツアー・アンダーアーマーKBCオーガスタ<8月24〜27日・福岡県・芥屋GC 7125ヤード パー71>
取材・文/吉永達生
写真/藤田雄二
地元福岡県出身の手嶋多一が、1996年にジャンボ尾崎とのプレーオフで逃した優勝カップを、10年の歳月を経てようやく手に入れた。
今大会の舞台、芥屋GCはツアーで唯一のコーライグリーン。そのためグリーン上での心の強さ、そしてインパクト力の強さが求められる。コーライの芝目に左右されない“強い転がり”のみがカップインを許されるのだ。
優勝した手嶋は、“下りでもカップの向こう側に当てるくらいしっかり打つタイプ”として知られているが、実は3年ほど前からパッティングの調子を落としていた。
「イップスではないんですが、手が変な動きをしていたんです」
と手嶋。昨年の開幕から4試合連続の予選落ちもこのパッティングに原因があった。
「カップをオーバーして返しを外して3パットするのを怖がり、打てなくなっていました。これではバーディパットは決まりません」(手嶋)
特にコーライグリーンで顕著に出ていて、96年、そして翌年も2位タイと元々相性のいいはずの今大会も、昨年は61位タイと低迷した。
しかし、今の手嶋は、
「オーバーしても気になりません!」
と、完全に治っていた。
首位のドンファン(韓国)と1打差の2位タイでスタートした手嶋は、3番のパー3で12メートルのフックラインをねじ込むと、4番では4メートル、5番では2メートル、そして6番では50センチと、4連続バーディを奪って一気に首位に浮上した。
手の震えがなく、本来の強気のパッティングが戻っていた手嶋に、もう恐れるものはなかった。
後半に入っても13番のパー5で左奥8メートルほどに2オンして確実に2パットのバーディで差を広げ、最難関の16番では果敢にピンを狙ってバーディ。後続の追い上げを振り切り、3年ぶりの美酒に酔った。


