F・ミノザがプレーオフ制し6年ぶりの優勝<ABCチャンピオンシップ>
2007-10-29

日本男子ツアー・ABCチャンピオンシップ<10月25日〜28日 兵庫県・ABC GC 7217ヤード パー72>
取材・文 /伊藤昇市
写真/佐々木啓
谷口徹と片山晋呉の賞金王レースに注目が集まったABCチャンピオンシップは、47歳のベテランプレーヤー、フランキー・ミノザ(フィリピン)が優勝。
最終日1打差2位スタートのミノザは、18番(525ヤード・パー5)でバーディを奪い、先に14アンダーで上がっていたドンファン(韓国)と並び、プレーオフへ。その1ホール目、1メートルのバーディパットを沈め、6年ぶり7度目の栄冠を手にした。
決勝ラウンド2日間を最終組でラウンドしたミノザは、優勝争いのプレッシャーがかかる中でも、終始ベテランらしい落ち着いたプレーぶりを展開。
「特別なことをしようと思わない。自分のゴルフに徹しようとしただけ。ショットは決してよくなかったが、スコアがついてきてくれた」(ミノザ)
最終18番できっちりバーディを奪ってドンファンに追いつくと、同じ18番を舞台にしたプレーオフでは、3打目112ヤードをPWでピタリとピンそばにつけて勝負を決めた。
「ミスショットでも、ナイスショットでも、ポーカーフェースで淡々とプレーしていた。周りのスコアや歓声に惑わされることなく、無理せず、それでいて雑でないプレーは、まるで予選ラウンドのようなゴルフ」(2日間同組で優勝を争った藤田寛之)
47歳303日の優勝は、外国人3番目の年長優勝記録だ。
1990年アジアンツアー最終戦の「ダンロップオープン」で日本ツアー初優勝、その後、賞金シードの常連として定着したが、02年シード落ちしてから不振が続いた。
「背中を痛めたのが大きな原因。でも今は少しずつよくなってきている」(ミノザ)
今年2月には、アジアンツアーのフィリピンオープンでも優勝。
「この年齢で年間2勝もできるなんて、信じられない気持ちです」
というが、今週からシンガポール、上海、香港とアジアンツアーを転戦し、その後再び日本に戻って、カシオワールドオープン、次いで日本シリーズへの出場を予定する。年齢を感じさせないタフネスぶりは、まだまだ老け込むには早そうだ。
「一番は食べ物がおいしいこと。2番目は移動しやすいこと。3番目は宅急便があるから。アジアンツアーや欧州ツアーでは荷物を全部持っての移動だから、すごく大変なんだ(笑)」
と日本ツアーをこよなく愛するミノザに、「6年ぶりの優勝は長かったか」と聞くと、
「はい、すごく長かったです」。このときばかりはポーカーフェースの目にうっすらと涙がにじんでいた。


