大先輩・不動裕理を逆転して古閑美保がメジャー初優勝<LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ>
2007-11-28

日本女子ツアー・LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ<11月22〜25日、宮崎県・宮崎CC 7250ヤード パー72>
取材・文/小高 拓
写真/佐々木啓
2005年まで6年連続賞金女王として君臨した不動裕理が、初日65のコースレコードを出すなど3日目までノーボギーで2位に5打差をつけて首位を独走。初日74と出遅れた古閑美保が、残りの3日間で15アンダーという驚異的なスコアで逆転し、通算7勝目をメジャー制覇で飾った。
「やっちゃった、どうしよう。こんなことがあるんだなーって感じです」
優勝を決めた直後の古閑美保は、喜びよりも、驚きを隠せなかった。
3日目を終えた古閑は、こう話していた。
「不動さんに5打差じゃ、あわよくば(優勝)、というのはないですよ。普通の人の10打差みたいなものですから」
高校2年生で清元登子の門をたたいた古閑は、姉弟子・不動の強さを誰よりも知っている。だから逆転優勝という絵を描くことはできなかった。
「緊張は解けることがなかったです」(古閑)
優勝を意識するというより、最終組で不動と回ることに、古閑は朝から体を震わせ緊張に包まれていた。
2度目のコンビを組んだ伊能恵子キャディは、その姿を見て、
「あの不動裕理に5打差なんだから、古閑美保のゴルフをすればいいんだよ。緊張しているのは、不動さんも一緒だから」
と励ました。その言葉に奮起した古閑美保は、2番から3連続バーディで詰め寄ると、9番でもバーディを奪い、前半1つスコアを落とした不動に並んだ。
「昨日、(清元)先生に電話しようと思ったけど、しませんでした。そしたら、今朝、先生がコースに来ていて、『昨日電話しようと思ったんですよ』っていったら、『そんな電話なんか出ないわよ。一人で行ってきなさい』という言葉が、かなり響きました」
今年の5月には師匠の清元から離れ、独立していた古閑だが、心の師匠は清元に変わりない。清元の言葉を聞いた古閑は、一人でやると決めて独立したのにも関わらず、自分が弱くなっていることに気づかされた。
「宮本武蔵のように、コースに出たら神頼みはしないようにしてます。だから迷わず、自分を信じてプレーするようにしています。キャディとか人のせいにしたくないので。今日は盆と正月と誕生日が一緒にきたようなゴルフでした」
1打1打に集中して、迷わず決断したプレーが、盤石と思われた不動のプレーを乱し、優勝を手繰りよせた。
メジャー競技の優勝により3年間の長期シードを手にした。
「来季は突破したことない賞金1億円を目指します。あとは、自分で考えて決めます」
昔から秘めている海外挑戦も視野に入ってくる。


